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CANTA『TOUR DE JAPON '03』
2003.2.17 at Fukuoka Drum Be-1


ついにこの日がやって参りました。
ミサをこの目で見ることが叶わなかった私にとっては、
生まれて初めてLUKEさんをこの目で拝むことのできる喜びと、
RXライブ以来になります雷電さんをこの目で再び拝むことができるうれしさと、
アルバム『Everything's gonna be alright』でかなりの実力を見せつけてくれました
MASAKIさんのベースをこの耳で聞ける期待とが入り交じり、もう何が何だかわけわかりませんでした(オイ)。

開場時間ほぼきっちりだったと思いますが、
ゆっくりと整理番号順にお客さんを招き入れる今回の会場であるDrum Be-1は、
それまでRXやface to ace、デーモン小暮閣下とここしばらく続いていたDrum LOGOSとは目と鼻の先で、
同じ通り沿いのまぁ3〜4軒ほどを間に挟んだという妙に近いところにあります。
ですからBe-1の前に立っていればそこからLOGOSも見えているという。
余談で恐縮ですがBe-1のある建物の3階には「Drum SON(ドラ息子のシャレらしい)」という、小さなライブハウスもあります。
さらに裏通りですが近隣にも小さなライブスペースがあるので、
この辺一体はライブハウスだらけなのです。閑話休題。

Be-1は先に出たLOGOSより一回り狭く、
収容人数はと言いますと、250人くらいかと…(多分)。
しかし中に入ってみれば、一番後ろでも雷電さんの使用するドラムセットが良く見えまして、
私の強い乱視でも(苦笑)バスドラに書かれた「LUDWIG」のロゴがはっきりと見えます。
まず思ったのは、荷物を2階のコインロッカーに預けに行ったとき、
周りに居た女性が数名、ノースリーブ姿になっていたこと。
この日はたまたま気温が少しだけ高かったものの、
2月中旬の福岡にはまだまだ寒い季節です。
しかしライブに向けてノースリーブということは、
かなり激しいライブなのかな、ということがだいたい想像つきます。
どちらかといえばおとなし目よりも激し目のライブが好きな私個人としては、
また一つ始まる前から楽しみが一つ増えたわけです。

ではまず開演時間までちょっと機材のチェックなんぞを(何を偉そうに)
ステージに向かって左手(俗に言うところの「下手(しもて)」には、
PEAVYの大きいアンプと小さいアンプとヘッド、あとはワイヤレスの機材があったと思います。
これはMASAKIさんの機材ですね。

続いてステージ中央にはドラムセット。
見えた限りではタイコは1バス、1タム、1フロア、1スネアで、
シンバルはライド1、クラッシュ2、ハイハットで、
気のせいじゃなければドラムセットの左側に、
一回り大きいハイハットのようなシンバルが見えました。
ちなみにクラッシュシンバルは丸じゃなくて6〜8角形のようです。
文章じゃ分かりづらいので図式化したいところですが、スキャナーないんで先で考えます。    

さらに1番右側にはマーシャルのアンプが2つ。
後で気づいたことなのですが、普通アンプに限らずほとんどの機材は客席に向けて置かれています。
ところが2つあったうちの右側のアンプの上にあるヘッドとワイヤレスシステムだけが、
何故かステージに向かって右向きに置かれていました。    

しばらくして、開演予定時間より3〜5分程度押したでしょうか(時計見るの忘れた…)
アコースティックギターのような、どちらかというと琴のような…
ハープ系の美しいアルペジオが流れます。SEですね。
やがて雷電さん、MASAKIさん、LUKEさんの順に登場です。
雷電さんはTシャツを着ていたのですが、
何色かな〜と確認する前に、彼はドラムセットのところに来た途端にTシャツを脱いで上半身裸になってしまいました。
よってライ様のTシャツの色、どなたかご存じでしたら教えてください(涙)。
しかしTシャツの色を確認しそびれたショックも何のその、
その素晴らしい肉体をいきなり披露されて会場は大歓声が沸きあがっています。
もちろんワタクシめも(笑)。

MASAKIさんはアニマルプリントのような縦縞のノースリーブシャツ姿、
パンツはあまりよく見えなかったのですが、普通のレザーパンツとかではなかったと思います。
何かプレスリーみたいな(オイ)ヒラヒラの付いたベルボトム系だったと…色はすみません、覚えてません。    

そしてLUKEさんはピタピタの長袖Tシャツに、ゼブラよりも細かい白黒の縞模様パンツ。
アルバムではかなりボリュームのある(失礼)髪型だったのですが、
この日は少し明るめの茶髪でほぼ真っすぐのヘアスタイルでした。

注目の1曲目は、アルバムでも先頭を切っていました『DRY&HEAVY BLUES』です。
迫力のドラムが、ベースが、ギターが、分厚い風のようにも感じられました。
初めてアルバムを聞いたときも、この曲のイントロで度肝を抜かれたものでしたが、生だとさらに迫力満点です。
この日はサポートギタリストとかキーボーディストあたりを連れてくるのかと思いきや、
演奏するのはCANTAのメンバーのみで、あとはローディーの方が2人ほどいらっしゃったくらいでした。
キーボードらしき音源はシーケンサー(自動演奏装置みたいなもの)を使っていたし、
ギターに限って言えばLUKEさんお一人でも十分厚みのあるサウンドが楽しめましたね。

聖飢魔U時代ではルーク参謀に限らずエース長官ともどもギターの音は比較的大きい方で、
(サタンオールスターズのときはそのルーク参謀よりもジェイル代官の方がもっと音がでかかったらしい)
実際どれだけでかいかと言いますと、
開演直前にローディーさんがサウンドチェックで出していた音が
すでにバカでかかったです。
ちょうど開演前にトイレにいた私はあまりの音量に本気で驚きました(爆笑)。
この音量、Be-1では狭いのではないかと余計な心配をしてしまいました。

『DRY〜』が終わり、LUKEさんがお客さんに手拍子を促します。
よく見るとMASAKIさんも手拍子をしています。2曲目は『108』です。
ギターソロを弾いているときのLUKEさんの顔が、すごくイッちゃってました。
何かいいもの見れたナ♪そして『Nothing But Me』へと続きます。    


「ご無沙汰してます、九州初上陸のCANTAです」
というLUKEさんの言葉に、会場からは大きな声があがります。
「今日はこんなに集まってくれて…聖飢魔U解散以来で(福岡に来るのは)初めてじゃないかな。
もしかしたら(聖飢魔U)解散後に初めて来たって人もいるわけで…この中で生LUKE見るの初めての人!」
私も含めて3〜40%くらいの人が手を上げていたように見えました。
「あ、結構いるね(笑)。どう、男前?」
とLUKEさんがご自分を指差すと、黄色い歓声が(もちろんワタクシめも…)

「何かね…視線があったかいね。見守られてるって言うか、すごくいい感じです。
今日は何故オレがCANTAを作ったのかということを見てもらうために…
あのね、だいたい歌詞はここ(心を指差して)から言葉を取ってるんだよ。
少なくとも、皆はオレほど長く生きてきたわけじゃないだろうけど(笑)わかると思うんだ。
絶対にここ(心)が納得してないまま何かをやろうとしたら、ダメなんだよ。
誰かから何か言われて、ここが『あぁそうだな』って思ってるならいいよ。
でもさ、『えー、それって何か違うんじゃないの?』って思ったまま無理に行動すると、絶対にうまくいかない。
少なくともオレはずっとそうだったんだよ。皆もそうだろ?(笑)だからここが納得しないままは良くない!」

と、心について力説しています。しかしとっても大事なことなんですよね。
LUKEさんの話すその一つ一つに、自分にも思い当たるフシがあっちにもこっちにもあったりして、
一人でドキッ!とかギクッ!とかしていました(苦笑)。
ここまでずーっとしゃべった後、
「…って、何かオレ先生みたい(笑)。それも熱血教師みたいな(爆笑)。
うーん…でもどちらかというと美術教師とかの方がオレには合うんだけどナ(大爆笑)。
では、次の曲を聞いてください。『Beautiful』」

曲が終わり、LUKEさんの「次は新曲です」に、大きな歓声が。
「このツアーの最中(だったと思う)に作りました。
タイトルは『Romantic Warrior』って言うんだけど…(この時点ですでに含み笑い)
サブタイトルが『情熱の嵐』!そういうわけで聞いてください」

…なるほど、確かにサビの1発目に「情熱の嵐」っていう歌詞がありましたわ(笑)。
LUKEさんがご自分で笑ってしまったのは西城秀樹を思い出したからだと思いますが、
秀樹のそれとは全然違う情熱の嵐ではありませんか。
ミディアムテンポでなかなかノリやすい曲でした。

この曲が終わった後静まり返っている客席に、
「…おっ、静かだね。余韻?それとも不安?」
とLUKEさんが聞くと、すかさず客席から
「余韻ー!」という声が返ってきました。
「そう?それは良いん……何つって(照笑)」
と言うLUKEさんに、すかさずMASAKIさんが
「そーじゃなくって、よーいん、ドン!
と駆け足のポーズをしながら言ったのです。
まさか一見クールな(?)ベーシスト様がそんなダジャレを言うなんて思いもしなかったので、
何だか私はMASAKIさんが好きになってしまいました(何だそりゃ)。

「次も新曲で、『Happy Birthday To You』って曲なんだけど…今日誕生日の人いる?」
とLUKEさんが言うと、客席のほぼ中央にいた女性が手を挙げました。
「よし、じゃあ君のために歌ってあげよう。あと、今月誕生日の人は?」
これには数名手が挙がります。
「では、今日誕生日の君と、今月誕生日の人と、あとそれぞれの誕生日のために歌います」
こちらは、先ほどの『Romantic〜』よりも少しアップテンポの曲ですね。
サビではLUKEさんとMASAKIさんがかけ合いで歌うところがあり、
最後のかけ合いではLUKEさんが自分のマイクでサビの出だしを歌うと、
その(ステージに向かって)右隣でMASAKIさんがLUKEさんのマイクを自分にぐいっと寄せて歌い、
自分が歌い終わるとLUKEさんに向け、自分の番が来ると再びマイクを寄せて……の繰り返しでした。
マイクの奪い合いしてるみたいで面白かったですね。
あと間奏か後奏のどちらかで、MASAKIさんがステージ中央で客席に向かってベースを弾いている間、
LUKEさんがドラムセットの前に立ち、雷電さんに向かった状態で、
曲にあわせておしりふりふりダンスをしておりました………。

LUKEさん、雷電さんがステージを去り、MASAKIさんが一人残ります。ベースソロです。
アルバムを聞いたときに、私個人的に「何てすごいベースを弾く人だろう」と驚いたものですが、
この日改めてその実力のすごさを目の当たりにしました。
タッピングという、両手でフレット(指板)を叩きながら弾く方法があるのですが、
これをふんだんに使ってベースを弾いているわけです。
見ようによっては弾きながら遊んでる感じにも見えるんですが、
もともと遊ぶ=Playですから、ある意味一緒か(笑)。
それにしたってかなりのテクニックですから、いやはやすごいです。
他にもまるでギターでコードを引くようにベースでそれをやってしまったり、
速いテンポで指弾きしたりで、この人ただ者じゃねぇ…と心底思いました。
私の中でまた一人、尊敬するベーシストが増えましたね。
余談ですがのちに私は、MASAKIさんのベース聞きたさに
アニメタルのベスト買っちゃったくらいですから(笑)。

ソロの合間に
「今日は僕の家族が来ています。…だから、石投げないでね(笑)」
とMASAKIさん。ご謙遜!と思ったのは私だけではないはずです。
これだけすごいベースプレイ見せられて石投げるヤツいたら私がぶっ飛ばす!と思いましたもの(思うなよ)。    

そこへ雷電さんが登場します。
続いてはリズムセクションです。いや〜もうかっこいい!
スーパーテクニック(勝手に命名)を駆使したベースに、迫力満点のドラムで、
体の奥底にまで響き渡る感じがいたしました。    

そして、LUKEさんも登場です。
「フルタイムベーシストMASAKI!…えー今日はMASAKIのご家族が来ているというわけですが…
彼を生んでくれたおかげで、私はこうして楽することができました(笑)。お父さんお母さんありがとう!(爆笑)
そしてフルタイムトランクサー(と聞こえました)雷電湯澤!」
……ト、トランクサーって一体………。
またMASAKIさんが、
「今日来てるのは、お母さんと妹と妹の旦那と、妹の子供…可愛いですよ〜(伯父バカ炸裂?)。
で、お前は(結婚は)いつなんだ、とか言われるわけです。でも、まぁそのうちに、と(笑)」
という話をしていて、LUKEさんが

「いや、でも男は何とでもなるよ!
…って今ので心の中で『ガーン』とか思っちゃった人がいるかも知れない…
イヤイヤ女も何とかなる!要は出会いなんだよ。
でも、いくら多くの出会いがあったとしても、
そこでこの人は!って思えばいいんだけど…
何かね、不思議なものだよね?
こいつなら許せるけどこいつは何かいるだけでムカつくヤツとか、
いるじゃない。いるんだよ!
でさ、こう出会いがあって一緒に生活したりとかしてもさ、
結婚してから一体何十年いっしょにいるわけ?
人ってだんだん変わっていくじゃない。
そしたら最初はうまくいっても、後になったらこう……だからわかるんだよ。
オレは経験上そう思う!(力説)
……ってオレ、何言ってんだろ」

とホントにすごく実感こもって熱弁しておりましたね。

さて本編に戻りまして、曲は『Under My Skin』、2曲挟んで『ニケ』へと続きます。
今回ワタクシがセットリストを書かなかった最大の理由は、
この2曲がどうしても何の曲かがわからなかったためです。
わからなくてもリストを書こうと思えば書けなくもないのですが、
その辺は私一人のこだわり故、何卒ご了承いただきたく存じます。
リストがなくてもほぼ曲順がわかるレポートにしてありますので。

ラストを飾るのは『ア ソング フォー ジ アダルト』。
イントロがやけに長いな〜と思っていたら、推測ですがベースの機材トラブルがあったようです。
曲のエンディングに差し掛かる時はLUKEさんが客席にダイブしたのか(瞬間は見ていない)
いつの間にか客席に降りてきていました。
よく見るとMASAKIさんもベースを弾きながらステージの下に降りてきています。
前の2〜3列目くらいまでのお客さんにずっと握手したり手に触れたりで、
LUKEさんえらくサービス精神旺盛です。
後ろにも来てくれないかな〜という切ない願いは届かなかった…(すすり泣き)。
この後メンバーの皆さんは水かけたりお菓子(多分)いっぱい投げたり
スティック投げたりピック大放出したり、
MASAKIさんに至っては両手にそれぞれしていたリストバンドまで投げちゃったりで、
そこまでしておきながらワタクシの本日の戦利品は、MASAKIさんからの水2滴ほど。
現実なんてそんなもんさ〜。
でも冬場でしかもかなり後ろの方で見ていたにもかかわらず、
久しぶりにいい汗も一杯かいたし、すごく楽しい時間を過ごせたのでいいや♪    

残念ながらアンコールはありませんでしたが、
先ほどの『ア ソング〜』のエンディングなんてアンコールさながらの盛り上がりでした。
そうですねぇ、個人的には『Remember Flame』をナマで聞いてみたかったもんです。
あれがアルバムに入っていただけでも大歓喜だったのですけれどもね。…って何言ってんだこのゼータク者。


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