DAHLIA TOUR FINAL「無謀な夜」

1996.12.31(TUE) 東京ドーム


何とも大将(YOSHIKI大先生)らしさを思わせる物騒なタイトルです(苦笑)。
でもね、この日は大将だけでなく自分にとっても無謀な夜と相成りました。

今でこそ私を知る方には馴染み深い(?)でしょうが、この日はワタクシ初のTOSHIコスやりました。
だって皆があんまりにもTOSHIに似てるからTOSHIやれやれと言うもんだから(Questionの「Xコスへの24の質問」に一部事情掲載)
どうせなら地元で出来ないことやろうと調子ぶっこいて、
前日に髪をブリーチして(すぐに寝られなかったのはこのため)髪を立てなくても出来るTOSHIコスをやることにしたのですヨ。
ビデオ「VISUAL SHOCK Vol.2.5〜CELEBRATION〜」の中でリムジン運転手やってたTOSHIくんです。
前日被ってたモッズ帽をそのまま活用した(使い回しとも言う)のと、
エナメルジャケット+パンツで、運転手だからちゃんと手には純綿の白い手袋もして(笑)。
あとはメイク…お手本(TOSHIくんの顔がわかる切り抜きね)見ながら手鏡とにらめっこしつつやって、
ホテルの机の前にあるでかい鏡を不意に見て、
自分で自分の顔見て思わずのけぞりそうになりました。
髪は金髪狙ってたんだけど、初めてのブリーチだったので思ったように色が抜けず地味な茶髪程度に終わり、
メイクだって初めてだったからかなりいい加減なもんですが、
何でHEATHよりもメイクがしやすいんだよ自分。喜んでいいのか悲しんでいいのか…。

で、昨日と全然違う形相(一人爆笑)で友達と池袋駅へ向かう途中、
何故か通勤途中のおじさんに「おや、今日は何かあるのかい?」とふつ〜に話しかけられました。
昨日の下手コンビならまだわかるんですが、
今日はPATAも赤髪ドクロバンダナだし片割れは全身エナメルフルメイクTOSHIなのに、
何で至って自然に話しかけてくるんだお父さん!?それが東京なのか???そうなのかっっ???
で、至ってふつ〜に「今日は東京ドームでXのライブなんですよ〜」と答える我々も我々だ(爆笑)。
東京ってやっぱすごいよおっかさん(謎)。

この日はこの日でまためちゃくちゃ気合いの入ったXファンでごった返しておりました。
知り合い探すだけでも大変だろうと。
なので「お呼び出しいたします…」のアナウンスがひっきりなしにかかってました。
ただでさえ広い東京ドーム、はぐれたりでもしたら大変でございます。
今でこそ携帯もありゃメールもできますが、わたしゃ当時はポケベルすら持ってなかったなと。

そうそう、この日は何故かLUNA SEAのINORANさんコスの方がお二人いらしてたんですよ。
ワタクシ今でこそ元SLAVEですが、当時INORAN SLAVEでもあったんで思わず反応しちゃいまして、
「写真撮らせてくださ〜い♪」とフルメイクTOSHI顔でにこやかに(さぞかし不気味だっただろう…)声をかけました。
実は前日もなんですが、
何故か私は高校時代の黒の学生カバンを持ち歩いてたんですね。
当時は切り抜きを貼ったトランク持ってなかったんです。
ちなみにこれが意外に重宝しました。使い捨てカメラも入るし、入場時にもらったチラシが全部すっきり入るし。
なのでINORANコスさんの片割れの方に

「学校帰りですか???」

と笑いながら聞かれました(爆笑)。
こんな学校帰りやったらすごい校則違反者ですね、
髪の色抜いてるわメイク濃いわ軍帽(になるんかな、一応)被ってるわピアスしてるわ全身エナメルだわ。
そんなおちゃめな質問をしてくれたINOコスさん万歳!

ライブなんですけれども私の取ったチケットは2階席だったんです。
が、この日は友達のご好意により1枚余ったチケットを譲っていただき2人一緒に参戦することとなりました。
しかもアリーナ席!いえぃ!
さらに、噂によると「音が風になって感じられる」というのです。
そ、それは一体どんなものだろう…と期待に胸膨らませながら、
開演までの時間を昨日の一人ぼっちとは違って、
楽しくおしゃべりしながら過ごしておりました。

AMETHYSTが流れ、やがて演奏が…そう、風となって伝わってきました。
それもYOSHIKIさんがキック(バスドラですね)を踏む度に
ドコドコと小刻みな風が体全体にふわっっと感じられるんです。
もちろんHIDEさんやPATAさんのギターが、
HEATHさんのベースがうなるたびに、
TOSHIさんの声が響く度に、
違った風が起こっては私たちをやさしく包んでくれました。
これがアリーナで味わえる音の風なんだってすごく感動しました。
至って余談で恐縮ですが、それから7年(!)も経って「音風〜otokaze〜」って最初に聞いたとき
真っ先にこのドームのアリーナ席で受けた風を思い出したのは言うまでもないですね。
そう、ドームと言うでかい会場でライブともなると、それに対応できるだけの音響というものが絡まってくるわけで、
恐らくXが初めてドームでライブをやったときよりも音響的な技術は上がってると思います。
元々ライブ会場のためのスペースではないところでライブするわけですから(同じ理由で日本武道館もそうだろうな、行ったことないけど)、
そんなところで何回もライブをやってるXってやっぱすげぇなぁ、と今になって思いますね。

本編が終わりメンバーの皆さんが退場しますが、
会場はまだまだ終われるかい!とひたすらメンバーの名前を叫んだり、アンコールと言ったり…
そこで、ふと「メンバー全員の名前を呼ぼうか?」ということになり、
友達と呼ぶ順番をどうしようかと相談していたところ、
「すみません、私たちにも順番教えてください」と
前後左右から声をかけてくれた方が(ありがとうございました!)。
思わぬ反応に私たちはちょっと驚いてしまったとともに何だかうれしくなりました。
順番は「YOSHIKI、TOSHI、HIDE、PATA、HEATH」で、
「せーの」で合図しながら周りの皆さんと一緒に叫びました。
うああ運命共同体ってこういうことなんだぁぁと思いましたね。