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LIVE IN GAYA 03−select 10!−face to ace
2003.3.7 at 福岡天神IMS[GAYA]


ひょんなことからこのイベントを知った私は、当初かなり焦りました。

というのは日程を見たら、ツアーで福岡がないからということで魔人倶楽部の先行予約でチケットを取っていた、
「TOWARD A NEW DAY」初日の大阪でのライブの前日なんですよね。
これもFM福岡様の計らいにより急遽決まったであろうイベントだけに、
「うそだ〜大阪の前の日やん!えーでも大阪は当日に飛行機で行くし、睡眠時間ちょっと削れば何とか行けないこともないんじゃ…」
と、行きたい気持ちがクレッシェンド状態に膨れ上がっていったのでありました。
で、自力ではこのイベントのチケットは取れなかったんですけれども、
余っているという方より手配していただいたので、無事チケットを手にすることができました。
そして私の中で、ちょっとハードなfta 2Daysの覚悟ができたのであります。

実はワタクシ、GAYAは初めてだったんです。
ここは福岡の都心とでも言いましょうか、福岡市中央区の天神というところにございまして、
IMS(イムズ)ビルという商業施設の8階にある小さなライブスペースです。
かつて聖飢魔II時代に、ルーク参謀・エース長官の2名でアコースティックライブが行われた場所でもあるそうです。
とにかく真っ先に思ったのはその狭さ!
客席前方に5〜6列くらいの折りたたみ椅子が用意されており、それより後ろは言ってみれば立ち見です。
しかし一番後ろでもステージがものすごく近くに感じられます。
ステージってい言っても階段1段分の高さしかないミニステージって感じだし、
いやぁこんなに近くで見ちゃってええの?なんて思ってしまいました。
そしてその狭いステージに向かって右手には海月さんの機材(キーボード2台とノートパソコン1台)。
左手にはスタンドに立てられたアコースティックギターが1台。
そのギタースタンドとパソコンの間に、割とコンパクトな折りたたみ式の椅子2脚と、
中央に小さな丸いテーブルがセッティングされています。
単純に2〜3曲程度のミニライブだと勝手に思い込んでいたワタクシ、
これを見て初めて「トーク+ミニライブ」ということに気づいた大バカ者です。失礼いたしました〜。


開演前には、スタッフの方が入口で配っていたアンケートの回収をしているようです。
アンケートだぁ?ライブ始まってもないのにそんなん書けるわけ…と思ってよく見たらトーク用の質問アンケートでした。
いや〜それならそうと早く言ってくれないと(オイ)。
ということであわてて書いたので、当然ながら私のアンケは読まれませんでした。
でものちに「アンケートは全て読ませていただきました」というACEさんのお言葉がちょっとだけ救いだと思う反面、
あんな汚い字を読まれてしまったとしたら恥ずかしいことこの上ない…。


さてさて時刻は夜の7:01、会場が真っ暗になりました。
突如前方のスクリーンに何やら映し出されています。
ちょうどこのGAYAで行われている、FM福岡主催の「LIVE IN GAYA-select 10!-」の宣伝VTRといったところです。
去る3月3日に行われたCANTAの映像も流れておりました(私は残念ながら行っておりません)
しばらく置いて、本日のイベントの主役であるface to aceの映像が!
客席からも歓声が上がります。そ
してやがて会場右手後方からACEさん、本田海月さんの順にステージに登場いたしました。

記念すべき(?)ACEさんの開口一番は
「…はい、そーいうわけでございまして〜」
と何故かお笑い芸人風の出だしで、一同大爆笑。
ほんの一瞬ですが、ftaのお二人が漫才コンビに見えてしまいました。
ACEさんはダークグレーのシングルジャケットスーツに、中はワインレッドのスタンドカラーっぽいブラウス。
海月さんはニットの帽子をすっぽりと被っており、黒字に灰色でインド風(?)の模様が書かれ長めのブラウスに黒のパンツ姿です。
このお二方、格好はそれぞれ個性的なんですけれども、
並んでいても全く違和感がないというのがいろんな意味ですごいなと思います。
「ただいま、という感じですね」というACEさんの言葉に、会場からは一斉に「おかえり〜」の声。
ツアーで福岡は外されていただけに、その声は何だかよりひしひしと熱いものを感じたような気がします。
また、今回海月さんはこういったトークライブの雰囲気にはあまり慣れていない分、
「ものすごく緊張して、イヤ〜な汗が出ております(苦笑)」とコメント。
ACEさん曰く「適当に相槌をうってくれたらいい」ということで、
それ以降海月さんはことある毎に「そうですね」を連発することになるのでした(爆笑)。


しばらくの間は立ったままトークをされていたお二人ですが、
「椅子もあるし、座りましょう」というACEさんの一言により、傍らにあった椅子に座りました。
するとGAYAのスタッフさんでしょうか、女性の方が颯爽とおしぼりを持ってまいりました。
思わぬ粋な計らいに、会場からはどよめきと笑い声が。
そこで「何か、すごい空間になってますね…とりあえずビール!」とACEさんが言うと、
本当にビールが出てきました(爆笑)。
スタッフのお姉さん万歳!会場からは拍手まで起こってました。
しかし残念ながら「歌を歌うので飲むわけにはいかない」ためそのビールは開けられることはなく、
また「おしぼりいらねぇや」ということで、ビールさんとおしぼりさんは惜しまれつつ(?)もステージを去っていったのでした。


今回のアンケートは「face to aceへの質問」と「最近自分の身の回りで思わず笑ってしまった出来事」という内容でした。
印象に残ったものを紹介しますと、まずは一番初めに読まれた方(東京から来られた方でした!)で、
「今日は仕事があるから絶対に来れない、と言っていた友人と、今さっきここで会ったことです」という、とてもタイムリーな出来事。
きっとそのお友達の方はがんばってここへ来たんだな〜と思いましたね。

「海月さんは帽子をいくつ持っていますか?」という質問に対し、海月さんは「いっぱい持ってます」と答えていました。
翌日8日から始まるツアーには3つ持っていっていて、ステージ用、普段(移動?)用、リハーサル用(??)とあって、
今日は今日用で用意されていたようですね。
また家には(ムーミンに出てくる)「スナフキン帽子」「きのこさん帽子」などさまざまあるそうで、ほとんどは衝動買いなのだとか。

続いて「ぶっこの調子はどうですか?」という質問。
「ぶっこ」というのは海月さんご使用のアップルコンピュータのノートパソコン「Power Book」の愛称で、
「機械なのに人みたいに個性的なんですよ。
年末年始にしばらくワープロとして使っていて、久しぶりに音楽で使ったら『…ハテ?』と(笑)。
忘れてるんですよ、本来使ってた音楽のことを」
という話をしておりました。またDVD「notescape」の中にはこのぶっこちゃんが度々登場し、
「(映像の中で)時々アップでリンゴマーク出るから、僕何気なく宣伝してますよね?
(アップル社から)貢献の見返りとして、タダで1台くれないかな〜」
てなことも。安くはないもんな〜パソコンも。

他には「バスに乗っていた時、女子高生の会話で『ロールキャベツってレタスで作るの?』と言っていました」というのがあり、
「ロールキャベツって言うてるやんけ!」
というACEさんのツッコミには笑いました。

アルバム「a new day」のジャケット撮影に使われた旅館「海石榴(つばき)」には泊まったのかという質問に対し、
「とんでもない!あそこは1泊50万円もするんですよ!!」
というACEさんの言葉に、会場からは大きなどよめきが。

また、箱根美術館の庭園でも撮影が行わわれたんですが、その時のエピソードも話しておりました。
「そこでは警備員がいて、僕らが歩いていると『あっ、そこ踏まないで!』と注意がかかるんです。
コケが生えているところがあって、そこを踏むなってことなんですよね。
だけど、撮影が終わった途端に警備員の人が僕に近づいてきて、
『あの…すみません、長官!(カメラつき携帯で)写真撮らせてもらえませんか?』と(笑)。
聖飢魔IIやってて良かったな〜と思いましたね、『長官!』と(うれしそう)。
オレはこの日のためだけ(?)に聖飢魔IIをやってきたんだな〜と(爆笑)」。
意外なところに信者さんがいらっしゃったというわけですね。

また「ハトにぶつかられました」という出来事があり、海月さんが
「僕は自分の背中にセミが止まったことがあります。僕の背中はそんなにスキだらけなのか、としばらく落ち込みましたね」
とおっしゃってました。

「ライブの時に拳を上げてもいいんでしょうか?」
という質問に対しては普通にあっさり「いいですよ?」とACEさん。
「だって別にどっかのアーティストみたいに、チケットの裏に
『×××(←アーティスト名、あえて伏字)のポリシーに反するから拳は上げるな』みたいなことは書いてないわけだし、自由ですよ」
とACEさんが言うと、
「えっ、それ本当にチケットの裏にそうやって書いてあるんですか!?」
と海月さんがびっくりしておりました(私も本気でびっくりしました)。
一度そのチケットを一目拝んでみたいものです(笑)。

それと、
「僕は高速バスの運転手をしているのですが(ここまで読んだACEさん、すかさず客席に向かって『ご苦労様です』と深々とお辞儀してました)
ある朝運転していたら、高速道路の脇から全裸の男が満面の笑みで駆け下りてきて、朝のすがすがしい気分が台無しになりました」
というものもありました。ACEさん、
「そりゃ気分も台無しでしょう。全裸…女(笑)だったらまた話は変わるけど、全裸男ですからね〜(爆笑)。
でも、見てみたいですよね。何か得したような気分になったりして」
とコメントしておりました。


ではここで、先日発売されたDVD「notescape」より、メイキング映像「ノンフィクション」が上映されます。
上映するに当たってお二人が去る前に、
「マイクがなくても(声が)行き渡りますからね」
とACEさんのナマ声が思わず聞けてしまいました。
で、後にACEさんが言うところの「お宝映像(爆笑)」を見てしまった私は、
帰り際の物販でちゃっかりこのDVDを買うのでありました。


上映が終わり、再びftaのお二人が登場。ここからはミニライブですね。
ACEさんがアコースティックギターを持ち、注目の1曲目は「残像」です。
サビの「駆けだす日が〜」のところからの、海月さんとのコーラスが美しかったです。
先ほどの映像についてACEさんが
「えーDVDの中のお宝映像(笑)を見ていただいたわけですが…って、お宝映像なんて言っちゃうと何か下品ですね(苦笑)。
すごいですよ、何たってオレたち荷物持ってたりするし(笑)中野サンプラザの映像も織り交ぜつつ…」
と照れながらのコメントをしておりました。
ここでDVDプレーヤーについてのトーク。
何と海月さんはプレーヤーを持っていないということが判明し(当時だから今はどうかわかりませんけど)
会場からは「意外だ」というどよめきの声が。
しかしACEさんが「オレは(DVDを)プレステ2で見てるし」と言ったのには笑ってしまいました。
つまりお二人ともDVDを出した立場でありながらプレーヤーは所有していなかたというわけですね。
私も当時は母所有のDVD機能搭載パソコンを拝借してみていた状態でした(今はHDD搭載が欲しい…)


さて、2曲目の「栞」には、海月さんお気に入りの導入部分(?)があるのだとか。それは、
「今、日本経済は底なしの不景気で、お先真っ暗な日々が続いていたりして、失業率何パーセントとか言われているけど、
少しでも心に余裕を持って過ごしてほしい。ちぢみっぱなしの日本に、何かとお疲れの皆さんに…
」でした。うむむ、なるほどわかって聞いてみると確かにそんな感じの曲かも知れない(笑)。
またこの曲は「CLOUDY DAY」を作った時にできた曲だ、という話もされていました。
曲が終わり、この辺だったと思いますが確かコードがギターかスタンドに引っかかりそうになってて、
それを前のお客さんに教えてもらっって
「ありがと〜。大変なことになるトコだったよ〜」
とほとんど地が出ていたACEさん(笑)。
またACEさんは
「いつになったらface to aceは『Yeah!』とか言えるステージができるようになるのでしょう」
と遠い目で言っておりました………が、
それは単にこの日がアコースティックな雰囲気だから難しかっただけだったんだろう…と、
とても早い段階でのちのちわかることになります(含笑)。
3曲目は先ほど話にもでていた「CLOUDY DAY」。アコギのアルペジオが美しい曲です。

ちなみに今回ftaのお二人がご使用の折りたたみ椅子なんですが、
座るところの高さが自由に変えられるタイプで、
(今回のイベント時に)こういうのがあったら用意してくれ、と言ったら「ない」と言われてしまって、
仕方ないので東京から飛行機に積んで持ってきたのだそうです。
福岡に到着して手荷物受取所で、大きな荷物がベルトコンベヤで運ばれる中、
この椅子2脚はきわめて目立っていたとか(笑)。
しかもこの椅子の座る部分の真裏には「LEVO」のロゴマークが。
そう、おなじみローディーの森永さんの所属する会社で、ACEさんは
「えー関東方面にお住まいの方で、こういった椅子や機材のレンタルにはゼヒ、LEVOをご利用ください」
としっかり宣伝しておりました(笑)。
ステージの袖にいた森永さん、笑ってました。
いたって個人的ですが、あーいう椅子、私も欲しいな〜と思ってしまったり。

4曲目はおなじみ「MISSING WORD」。
この曲を人前でアコギでやったのは初めてで、さらにアコギでやったこと自体、
このGAYAに来てリハーサルでやったのが最初だったそうです。
ここだけのアコースティックバージョンということで、またまたおいしいものが聞けてしまいました。
続いて今の時期に最もふさわしいのではないでしょうか、5曲目は「早春」。
波の寄せては返すような音が響き、やがてそれがリズムを刻んで曲が始まっていきました。
この曲の最後に聞かせていただいた、ACEさんの美しいファルセットにはしてやられました。
「早春」は、イメージとしては広島の尾道と、長崎の五島あたりがすごくあるのだそうです。
ファンの方からも尾道のイメージがあるというお言葉が多数寄せられたということですから、
本当にその歌詞の場面が、映像のように美しくイメージできるすばらしい歌だと思います。

「ハンドマイクで(歌うの)は今日が初めて」という、初めてづくしなところで6曲目は「RAIN」、
そのままラストの「ノンフィクション」へ。
「RAIN」では「両手を硬く握ったまま〜」のところでACEさんは左手でマイクを握り、右手を硬く握り締めて歌っておりました。
また「ノンフィクション」もACEさんのファルセットが聞けます。

曲が全て終わり、ACEさんから
「ありがとうございました!今日は皆さんからたくさんのパワーをいただきました。明日から(のツアー)がんばれそうです!!」
とうれしいお言葉が。
そして「今日は本当にありがとうございました」と言ってftaのお二人はステージを去っていきました。
お二人を見送るような暖かい拍手が、しばらくの間続いていました。

SET LIST


TALK(アンケート回答)

DVD[notescape]より「ノンフィクション」上映

残像

CLOUDY DAY
MISSING WORD
早春
RAIN
ノンフィクション


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